歯肉口内炎
2024/11/10
猫の歯肉口内炎(しにくこうないえん)は、猫の口内で歯肉や粘膜が炎症を起こす状態です。その他にも難治性口内炎、尾側口内炎、リンパ球プラズマ細胞性口内炎など、色々な別名があります。
原因
1. 口の中の汚れ:歯垢や歯石がたまることで、細菌が繁殖し、細菌に対する免疫異常により、口内炎が発生します。
2. ウイルス感染:特に猫ウイルス性口内炎(FCVなど)やその他の感染が原因となることがあります。
症状
• 口臭:口臭が強くなることがあります。
• 出血:歯肉が赤く腫れ、出血することがあります。
• 痛み:食事を避けたり、よだれを垂らすことがあります。
• 口内の腫れ:歯肉が腫れることがあります。
診断
簡単に確認できる歯肉の炎症の程度に加え、口の奥側の粘膜の状態を確認し、判断します。
治療
最も効果的な治療法は、抜歯になります。
まず、奥歯を全て抜歯し改善するかをチェックします(70〜80%で改善)。
改善に乏しければ、全ての歯を抜歯します(90%改善)。
「歯が無くてご飯が食べられるのか」というご質問をいただくことも多いですが、痛みがなくなり、よく食べてくれるようになることがほとんどです。
どうしても麻酔時間が長くなるので、それに耐えられないと判断した場合には、簡単な歯石除去のみ行う、お薬で症状を緩和する、自宅でデンタルケアを行うなどが選択肢となります。